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思考力検定

2026年03月08日

正答率の低かった問題の紹介(2025年度 第2回 5級)

2025年度 第2回のふり返り、5級の問題です。

【問題】
図1のような縦 5 cm、横 5 cm、高さ 10 cm の直方体 ABCD−EFGH があります。この直方体を点Iを通る平面で斜めに切ると、図2のような立体になりました。図2の立体の体積を求めなさい。

この問題の正答率は、38.6%とかなり低い結果でしたが、以前、数値違いの同じ問題を出したときは58.8%と、今回よりも20ポイントも高い結果でした。この差が何に起因するかはわかりませんが、立体の切断に慣れているかどうか、またどのような図形かひらめくかどうかなどが、解けるかどうかの境目になっているのかもしれません。

では、考え方を見てみましょう。なお、本問はいくつか考え方がありますので、空間認識力を育む意味でも、複数の考え方を取り上げていきます。

【考え方1】
図3のように、点Iを通り、面EFGHに平行な平面で図2の立体を切って考えます。点Iを通り、面EFGHに平行な平面より下側の部分は、1辺が5cmの立方体なので、体積は、5×5×5=125(cm³)
次に、点Iを通り、面EFGHに平行な平面より上側の部分の体積を考えます。
図4のように、直方体は、対角線を含む平面で2つに切ると、その体積は半分になります。よって、縦5cm、横5cm、高さが 7−5=2(cm)の直方体の体積の半分なので、5×5×2÷2=25(cm³)
よって、求める体積は、125+25=150(cm³)

これが最もオーソドックスな考え方でしょうか。しかし、少し空間把握力を働かせると、もう少しスマートに導くことができます。

【考え方2】
図2の立体を反対向きに重ねると、図5のような直方体になります。求める体積は直方体の体積の半分になるので、5×5×(5+7)÷2=150(cm³)

さて、ここであることに気づきませんか? この問題は、5×5×6 という式で求められるということに。
図2には、5cm、6cm、7cmという3つの高さが見えていますが、そのうちの1つである6cmを使えば答えが求められるのです。どうしてでしょうか。
思考力を伸ばすには、ただ解き方を知るのでなく、このような不思議に気づき、そしてその不思議をじっくりと考えてみることが大事です。
ヒントは、立方体の切断です。立方体の切断の図を思い浮かべて、考えてみてください。

【考え方3】
立方体を対角線を通る平面で切断すると、2辺の中点を通ります。たとえば、図6のように、1辺が4cmの立方体であれば、2辺は中点である2cmの位置を通ります。また、このとき立方体はちょうと二等分されるので、図7のような高さが2cmの直方体の体積と等しくなります。

これと同じことが、先ほどの図4でも言えるので、図2の体積は、図8の体積と等しいと言えます。

よって、5×5×6=150(cm³) となります。

ちなみに、対角線を通る平面で立方体が二等分されて、さらに中点を通ることがイメージしにくいときは、次の図9でイメージしてみるとよいでしょう。
こちらも対角線を通る平面で切断していますが、二等分している様子がイメージしやすいかと思います。さらに、高さの中点で上下半分にする平面(黄色の面)で切断すると、右上の三角柱と左下の三角柱の形(および体積)が同じであることもイメージしやすいかと思います。そして、右上の三角柱をくるっと回転させてはめ込むと、高さが半分の直方体の体積と等しくなることもイメージできるかと思います。

いかがですか。どうしてだろうと不思議に感じて、そしてその不思議を探究する。このような活動こそが思考力を伸ばします。
ぜひ、このような不思議を大事にする習慣を身につけてください。

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