TOPICS
思考力検定
2026年01月25日
正答率の低かった問題の紹介(2025年度 第2回 8級)
2025年度 第2回のふり返り、8級の問題です。
【問題】
上の図のような積み木の家をつくります。この家をつくるには、積み木の代金と、それらをはり合わせる料金がそれぞれ下の価格表のようにかかります。この積み木の家をつくるのに、合計でいくらかかりますか。
【考え方】
(ア) 積み木の代金
「屋根の形1個」と「さいころの形10個」を使うので、
500円+50円×10個=1000円
(イ) 積み木をはり合わせる料金
①さいころの形をした積み木どうしをはり合わせる面は11か所なので、
これらをはり合わせる料金は 30円×11か所=330円
②「屋根の形をした積み木の下の面」と「さいころの形をした積み木3個
の上の面」をはり合わせる料金は80円
→①+②より、 330円+80円=410円
(ア)(イ)より、合計で 1000円+410円=1410円 かかります。
正答率は22.6%とかなり低く、はり合わせる場所の数を数え間違えたのかと思ったのですが、一概にそうとは言えませんでした。
この問題は小問(3)なのですが、その一つ前の小問(2)で次の問題を出題しました。
【問題】
さいころの形をした積み木を次の図のように3個はり合わせるときの料金と、積み木の代金は合わせていくらかかりますか。
【考え方】
(ア) さいころの形をした積み木が3個なので、その代金は、
50円×3個=150円
(イ) はり合わせる場所は2か所なので、その料金は、30円×2か所=60円
(ア)+(イ)より、150円+60円=210円
すごく簡単な問題に見えますが、正答率は56.9%しかありませんでした。では、どのような間違いをしているか、解答類型とその反応率を見てみましょう。
60円:6.0% 150円:5.2% 195円:4.4% 240円:3.2%
230円:2.4% 80円:1.6% 180円:1.6%
45円:1.2% 300円:1.2% 580円:1.2% その他:15.1%
まず、次の2つは、問題文をちゃんと読んでいない子だと思います。
60円:はり合わせる場所2か所のみを答えている。
150円:さいころの形をした積み木が3個分の代金のみを答えている。
一方で、それ以外の誤答を見ることで、子どもたちの思考の傾向を知ることができました。
195円:積み木の代金150円を引くと、残りは45円です。「2個の積み木の面どうしをはり合わせるときの料金が30円」であり、”3個”は”2個”の1.5倍なので、30円×1.5=45円 と考えた。
45円:はり合わせた場所の数を上記のように考えた。
240円:積み木の代金150円を引くと、残りは90円です。「2個の積み木の面どうしをはり合わせるときの料金が30円」から積み木1個あたり30円と捉え、積み木が3個あるので、30円×3=90円 と考えた。
90円:はり合わせた場所の数を上記のように考えた。(上記の解答類型と反応率には示していませんが、0.8%いました。)
230円:積み木の代金150円を引くと、残りは80円です。価格表の一番下に「積み木 3 個の上の面をはり合わせるときの料金」と書かれているところから、はり合わせる部分を80円と考えた。
80円:はり合わせた場所の数を上記のように考えた。
300円:どのように考えたのか想像しにくいのですが、「木の家の図」の中にこの「3個の積み木の図」と同じ角度のものが上下に2セット、つまり6個あるので、50円×6個=300円 と考えたのかなと推察しました。
580円:こちらもどのように考えたのか想像しにくいのですが、「木の家の図」には「さいころの形をした積み木」が10個あるので、50円×10個=500円
580円から500円を引くと80円なので、500円に価格表の一番下の80円をたしたのではないかと推察しました。
一方で、この(2)の正解者が56.9%もいるのに、(3)の正解者が22.6%と34.3ポイントも下がった要因は何でしょうか。今回は、後者の問題を正解した人のみの解答類型とその反応率を見てみたいと思います。
1350円:6.9%((2)を正解した子の12.1%)
1290円:4.0%((2)を正解した子の7.1%)
1380円:3.6%((2)を正解した子の6.4%)
910円:2.0%((2)を正解した子の3.5%)
1320円:2.0%((2)を正解した子の3.5%)
1330円:1.2%((2)を正解した子の2.1%)
1260円:1.2%((2)を正解した子の2.1%)
1990円:1.2%((2)を正解した子の2.1%)
その他:14.5%((2)を正解した子の25.5%)
まず、積み木の数は、さいこのろ形をした積み木が10個と、屋根の形をした積み木が1個なので、積み木の代金の合計は、50円×10個+500円=1000円 です。
それを元に見てみると、次の5つはさいころの形をした積み木をはり合わせる場所の数を数え間違えています。
1380円:積み木の代金を引くと380円なので、380円−80円=300円 300円÷30円=10 より、さいころの形をした積み木をはり合わせる場所を10か所と数えた。
1350円:積み木の代金を引くと350円なので、350円−80円=270円 270円÷30円=9 より、さいころの形をした積み木をはり合わせる場所を9か所と数えた。
1320円:積み木の代金を引くと320円なので、320円−80円=240円 240円÷30円=8 より、さいころの形をした積み木をはり合わせる場所を8か所と数えた。
1290円:積み木の代金を引くと290円なので、290円−80円=210円 210円÷30円=7 より、さいころの形をした積み木をはり合わせる場所を7か所と数えた。
1260円:積み木の代金を引くと260円なので、260円−80円=180円 180円÷30円=6 より、さいころの形をした積み木をはり合わせる場所を6か所と数えた。
1330円:1410円−1330円=80円より、屋根の形をした積み木をはり合わせる料金の80円を加え忘れた。
1990円と910円:1990円から積み木の代金を引くと990円、990円−80円=910円 となるので、この2つの答えは同じ思考のように思えます。しかし、この910円をどのように導き出したのか、想像できませんでした。わかった方がいたら教えてください。
●まとめ●
このように、ルールはわかっていても、図が複雑になると、はり合わせる面の数を数え間違える子が多いことがわかります。そんなときは、図をパーツに分けて考えてみるなど、数え間違えないようにする方法を考えてみるとよいですね。
その一方で、(2)でルールを正しく適用できない子が半数弱もいることもわかりました。ルールを正しく適用するというのは子どもにとってはかなり難しく、さまざまな問題で顕著に現れます。そのような子には、「間違えちゃった」で終わらせずに、どの部分で適用できなかったかを丁寧に振り返らせてみるとよいと思います。
