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思考力検定

2025年05月21日

正答率の低かった問題の紹介(2024年度 第3回 6級)

2024年度 第3回のふり返り、今回は6級の問題です。

ちょっとした発想の転換で簡単にわかるのですが、そこに気づくのが難しい。
そんな組み合わせの問題です。

【問題】
チョコバナナ、わたあめ、たこやき、やきそばの4種類の中から3種類を選んで1つずつ買おうと考えています。買う品物の選び方は全部で何通りありますか。


【考え方】
チョコバナナを「チ」、わたあめを「わ」、たこやきを「た」、やきそばを「や」と表して組み合わせを考えると、次の4通りになります。
  チーわーた  チーわーや  チーたーや  わーたーや
よって、答えは4通りです。


この4通りの組み合わせを見つけるのが、なかなか難しかったのでしょう。

(1)考え方としては、まず「チョコバナナ」を1つ選び、2つめに「わたがし」を選びます。このとき、3つめは「たこやき」と「やきそば」の2種類が考えられるので、これで2通り(チーわーたチーわーや)です。

(2)次に、先ほどの3つめである「たこやき」と「やきそば」の組み合わせがないので、「チョコバナナ」と「たこやき」と「やきそば」を組み合わせた1通り(チーたーや)が考えられます。

(3)最後に、「チョコバナナ」を除いた「わたあめ」「たこやき」「やきそば」の組み合わせの1通り(わーたーや)が残っているので、これで合計4通りです。

このように順を追って考えると、答えが導き出せます。

しかし、発想の逆転をすると、もっと簡単に考えることができます。
「4種類の中から3種類を選ぶ」ということは、「4種類の中から1種類を選ばない」ということの裏返しです。つまり、その選ばない1種類は、チョコバナナ・わたあめ・たこやき・やきそばの4種類のうちのどれかなのですから、4通りとなります。

とても簡単に考えることができますね。

正答率は44.1%でした。

では、解答類型とその反応率を見てみましょう。
24通り:13.3% 12通り:11.7% 6通り:10.4% 3通り:4.4%
8通り:3.4% 5通り:2.1% 18通り:1.7% 9通り:1.6%
7通り:1.0% 16通り:0.8% 無回答:3.1% その他:2.4%

最も多い24通りは、重複を考えないときのすべての場合の数ですね。
樹形図を書いてすべて数え上げたのかもしれませんし、1つめが4通り、2つめが残りの3通り、3つめが残りの2通りということから、4×3×2=24通り と考えたのかもしれません。

しかし、樹形図を書いたのであれば、ここから重複するものを除くというところまで行けたらよかったですね。ただ、重複するものを除く作業は、なかなか大変ですが…

上の図は、同じ組み合わせに対して●と×を色分けしてみましたが、同じ色を数えてみると、それぞれ6つずつになります。この樹形図からそのようなことに気づかせることも一つの学びになります。

いずれにしても、この問題は、「一見すると難しそうに見える数え方でも、反対の立場から見ると簡単になることがある」ということを実感できる問題でもあります。

具体的には、「選ぶ」ということを考えるときに、「選ばないものを選ぶ」という考え方です。このとき、選ばないものが決まれば、選ぶものも自然に決まるので、考えるのが楽になります。
このような逆転の発想を、ぜひこの問題をきっかけに知って欲しいですね。

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