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思考力検定

2025年01月29日

正答率の低かった問題の紹介(2024年度 第2回 7級)

2024年度 第2回 7級で正答率の低かった問題のご紹介です。
早速、問題を見てみましょう。

【問題】
□に、0、1、2、3の4つの数を1つずつ入れてかけ算の筆算を作ります。ただし、かけられる数の百の位とかける数には0が使えないものとします。答えが2番目に小さくなるように、□に数を入れなさい。

【考え方】
答えをいちばん小さくするためには、「かけられる数の百の位」と「かける数」になるべく小さい数を入れます。つまり、0を除いた小さいほうから2つの数(1と2)を次のように入れます。

残りの0と3は小さい順に入れればよいので、次のようになります。

ですから、203×1 のときの答えがいちばん小さくなり、103×2 のときの答えが2番目に小さくなります。

正答率は30.5%で、解答類型とその反応率は次のようになりました。

230×1:15.3% 203×1:8.5% 102×3:8.1% 130×2:6.8%
310×2:6.8% 201×3:3.8% 201×3:3.8% 204×1:2.1%
302×1:2.1% 134×2:1.3% 421×3:1.3% 132×0:0.8%
234×1:0.8% 243×1:0.8% 301×2:0.8% 432×1:0.8%
その他:6.9%

いちばん小さい「203×1」と答えた児童が8.5%いましたが、それよりも多かったのが「230×1」の15.3%でした。「230×1」と答えた児童は、おそらくいちばん小さいのが「203×1」だとわかったうえで、「03」を「30」と入れ替えれば2番目に小さくなるのではないかと考えたのではないかと思われます。

また、「204×1」のように使えない「4」を使っている誤答も目立ち、9.3%もいました。問題文中にある「4つの数」の「4」に引きずられたのかもしれません。なお、「204×1」と答えた児童は、「203×1」がいちばん小さいので、その次は「204×1」と考えたのかもしれません。

いずれにしても、問題文が丁寧に読めていないものと思われます。

ちなみに、この1つ前が「答えがいちばん大きくなるように」という問題で、こちらの正答率は70.8%でした。
このことから、「いちばん小さい」や「いちばん大きい」は、「1をかけたらいちばん小さくなりそうだな」、「3をかけたらいちばん大きくなりそうだな」ということで考えやすい一方、「2番目」となるとその先の思考が深まるため、急に難しく感じていることがわかります。

このような問題が解けるようになるには、数字を入れ替えるとどのように答えが変化するかを、いろいろな計算をすることで体験し、数感覚(ナンバーセンス)を磨いていくことが近道です。

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