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思考力検定

2024年06月08日

正答率の低かった問題の紹介(2023年度 第3回 6級)

今回は、2023年度第3回6級の問題です。

「数と量」の問題で、大問3の(1)として出題しました。

全部で大問は6題あるのですが、そのうち取り組みやすい問題ほど前のほうに持ってくるようにしています。

そのため、大問3のこの問題は、ここまで低い正答率(6.6%))は想定していませんでした。

では、問題を見てみましょう。

【問題】
ある数に0.6をたして、小数第1位を四捨五入すると12になります。ある数はどんな範囲にありますか。「以上」、「以下」、「未満」を用いて答えなさい。


【考え方】
まず、小数第1 位を四捨五入して12になるのは、
「11.5以上12.5未満」の範囲の数です。

このとき、「11.5以上12.5以下」としてしまうと12.5を含むので、その小数第1位を四捨五入すると13になってしまいます。
ある数に0.6をたしたあとの範囲が11.5以上12.5未満なので、ある数の範囲は、
「(11.5 ー 0.6)以上(12.5 ー 0.6)未満」より、「10.9 以上11.9 未満」となります。

順を追って考えれば、難しくありませんね。

しかし、解答類型は100パターン以上あり、そのほとんどの反応率は1%未満でした。
そのため、すべて列挙することはできませんが、1%以上の反応率で特徴的だったものを下記にあげます。

10.9以上11.8以下11.9未満:15.5%
10.9以上11.8以下:14.4%
11以上12未満:2.6%
11.5以上12.4以下12.5未満:2.4%
11以上11.8以下:2.3%
11.5以上12.4以下:1.8%
11.5以上12.5未満:1.8%

「10.9以上11.8以下(14.4%)」と答えた児童は、よくある間違いですね。

一方、「10.9以上11.8以下11.9未満(15.5%)」や「11.5以上12.4以下12.5未満(2.4%)」と答えた児童は、「以上」「以下」「未満」の3つをすべて使わないといけないと思ってしまった可能性があります。

ただ、正解した6.6%と、勘違いして「10.9以上11.8以下11.9未満」と答えた15.5%をたしても22.1%にしかなりませんので、やはり子供たちにとってはかなり難しかったのでしょう。

なお、「10.9以上」の部分を正解できていた子は38.9%であったのに対し、「11.9未満」の部分を正解できていた子は21.8%だけでした。

「未満」のほうが子供には難しいことがわかります。

「〜より大きい」「以上」「以下」「未満(〜より小さい)」は数学でもよく使いますので、しっかりとマスターしておきたいですね。

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