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思考力検定

2024年02月14日

正答率の低かった問題の紹介(2023年度 第2回 7級)

今回は、2023年度第2回の7級で、想定以上に正答率が低かった問題について分析していきます。

早速、問題を見てみましょう。

【問題】
次の図のように、5cm×10cmの長方形の紙を2まい使っていろいろな形を作ります。このとき、紙どうしが重ならずに、辺が重なるようにします。辺の長さがすべて5、10、15などの5でわり切れる数になる形は何通りありますか。ただし、回転させたり、裏返したりするとぴったり重なるものは同じものとします。

答えは次の4通りです。答えを見ると簡単に思えますが、正答率は29.3%でした。
(ア)と(イ)は思いついても、( ウ )と( エ )が思いつかなかった可能性もあります。

では、その他の解答類型とその反応率を見てみましょう。

1通り:2.2%  2通り:7.1%  3通り:16.0%  5通り:7.6%
6通り:9.3%  7通り:3.1%  8通り:5.3%  9通り:2.7%
10通り:1.8%  12通り:3.1%  16通り:1.3%  無回答:8.0%
その他:3.2%


3通りと答えた児童が16.0%もいたので、( ア )( イ )( ウ )は見つけられたものの、( エ )を見つけられなかったのではと想像できます。

一方で、「5通りの7.6%」と「6通りの9.3%」も気になります。

可能性としては、「ただし、回転させたり、裏返したりするとぴったり重なるものは同じものとします。」という条件を見逃したのではと想像できます。

そのように想像すると、( ア )と( イ )は1通りと数えそうですが、( ウ )や( エ )は何通りか数えてしまいそうです。

なお、同じ問題の別の小問では、さらに低い正答率となりました。次の問題です。

【問題】
次の図のように、紙を2まい使って作った形に、もう1まい紙を追加して新しい形を作ります。辺の長さがすべて5、10、15などの5でわり切れる数になる形は何通り考えられますか。ただし、回転させたり、裏返したりするとぴったり重なるものは同じものとします。

この問題の答えは次の7通りですが、正答率は2.7%とかなり低い結果となりました。

この問題も、解答類型と反応率を見てみましょう。
1通り:0.9%  2通り:5.8%  3通り:12.4%  4通り:16.4%
5通り:11.1%  6通り:13.3%  8通り:2.7%  9通り:1.3%
10通り:4.4%  12通り:3.1%  13通り:1.3%  14通り:1.3%
16通り:2.2%  18通り:1.8%  20通り:2.2%  24通り:1.3%
無回答:12.4%  その他:3.4%


5通りの11.1%や6通りの13.3%など、いいところまで見つけられているものの、あと1つ、2つが見つけられなかった児童が多くいたようです。

作図問題ではなかったので、どの形を見つけられなかったのかの統計をとることはできていませんが、やはり(オ)(カ)(キ)は見つけにくかったのではと想像できます。

このような解答類型とその反応率は、自分の思考の弱点を知る手がかりにもなるので、しっかりと見極めておくとよいでしょう。

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