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思考力検定

2024年02月07日

正答率の低かった問題の紹介(2023年度 第2回 8級)

2023年度 第2回 8級の、暗号を読み取る問題です。
デジタル時代の現代では、いろいろな暗号技術が世の中で活用されています。
そんな暗号の基礎として、数字の並びを文字に変換する暗号を問題にしました。

最初に次の暗号を提示し、暗号と「あいうえお表」を紐づけて、ルールを捉えます。

たとえば、「こめ」の〈25,74〉を考えてみましょう。
”こ” があるのは、2行目(横)と5列目(縦)の交わっているところなので、1桁目が行(横)、2桁目が列(縦)を表していると考えられます。
同様に ”め” を見てみると、7行目(横)と4列目(縦)の交わっているところにあるので、読み取り方が正しいとわかります。

このルールを捉えて2つの空欄①、②を答える問題の正答率は95.9%90.6%で、どちらも高い正答率でした。

それを踏まえて、次の暗号です。

「かに」と「もなか」からルールを読み取り、③と④を答えます。
正答率は、③が41.0%、④が42.5%でした。

この問題は、算数ラボ8級の、次の問題(暗号)の類題です。

この問題を出したときの正答率は、③が36.9%、④が32.1%でした。

考え方は次の通りです。

〈5303,4511〉を〈5+3・0+3,4+5・1+1〉と変換すると〈83,92〉になり、暗号表から「ゆり」とわかります。
〈1221,2520,4513〉は〈1+2・2+1,2+5・2+0,4+5・1+3〉と変換すると〈33,72,94〉になり、暗号表から「すみれ」とわかります。


ルールを読み取りにくかったのではと思い、算数ラボの問題よりももう少し暗号表を読みやすくすれば正答率が上がるのではと考えたのが、今回の問題です。

【考え方】
〈1・1/0・1,2・3/1・1〉を〈1+1・0+1,2+3・1+1〉と変換すると〈21,52〉になり、暗号表から「かに」とわかります。
〈2・5/1・4,5・0/1・0,2・0/1・0〉は〈2+5・1+4,5+0・1+0,2+0・1+0〉と変換すると〈75,51,21〉になり、暗号表から「もなか」とわかります。


なお、算数ラボの類題なのでもう少し正答率が高く出ることを予想したのですが、あまり伸びませんでした。

この問題は無回答がとても多く、③は40.0%、④は42.5%が無回答でした。

また、顕著に偏った誤答もなく、すべての解答類型が1%未満でした。

大人でも隠れたルールを読み取るのは難しいので、子どもにとってはなおさらなおかもしれません。

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