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思考力検定

2024年01月23日

正答率の低かった問題の紹介(2023年度 第2回 9級)

2023年度第2回9級で、そこまで正答率は低くなかったものの、子どもたちが意外と苦手とする鏡の問題をご紹介します。

【問題】
上の図のように、鏡の前に模様の書かれた紙を置いたとき、鏡にはどのように映りますか。次の中から選びなさい。

正解はで、正答率は63.3%でした。

そして、残りのの反応率は次の通りです。
7.5% 7.5% 21.7%

およそ5人に1人がを選んでいます。正解のとの違いは、左右が反転しているところです。

鏡は日常的に目にする機会が多いと思いますが、常に左右が逆になって見えているように錯覚します。それは、鏡の前で右手を挙げると、鏡に映った自分は左手を挙げているように見えるからです。でも実際は左右が反転しているわけではなく、ただ映っているだけですので、奥行きのみ上下反転したが正解となります。

ちなみ、は、正解のに対して、3つの三角形のみ上下が逆であるもの、は、正解のに対して、奥行きが逆であるものです。

この問題ですが、実は2016年度に出した問題の類題でもあります。
思考力検定では、定期的に過去問をアレンジして出題することで、思考の傾向を把握しています。

次の図が、2016年に出した問題です。

正解はで、正答率は59.3%でした。

そして、残りのの反応率は次の通りです。
14.0% 12.9% 13.2%
ちなみにこのときは、無回答が0.6%いました。

は、正解のに対して、3つの三角形のみ上下が逆であるもの
は、正解のに対して、奥行きが逆であるもの
は、正解のに対して、全体が左右反転しているもの
です。

今回と選択肢の作り方は同じですが、このときの反応率はほぼ均等に分かれました。

ちなみに、算数ラボ9級にも出ています。次の図です。
つまり、この問題については、算数ラボの類題を出題しています。

このときの正答率は90.5%なのですが、算数ラボの問題は、正解の以外の選択肢は、あきらかに模様の並びが違うため、迷う要素が少なかったものと思われます。

そこで、2016年と今回においては、正しく鏡像を捉えられているかを測るために、選択肢を少し工夫しました。

大人にとっては簡単に思える鏡像反転も、低学年の子にとっては意外と難しいですね。

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