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思考力検定

2023年02月28日

正答率の低かった問題の紹介(2022年度 第2回 8級)

取り上げるのは、「データと不確実性」に関する問題です。「データと不確実性」は統計にも繋がる内容であり、苦手とする児童が多い分野でもあります。思考力検定では、この分野の問題として「時刻表に関する問題」を定期的に出題しています。
路線情報アプリで簡単に最短ルートを調べられる時代ですが、見通しをもって行動するには、アプリに頼らずに思考できる力が必要です。

今回取り上げるのは、2022年度 第2回 8級で出題された、次の問題です。

【問題】
家の近くのバス停から小学校行きのバスがA、Bの2種類出ており、次の時刻表は、朝の時刻表の一部です。たとえば、○をつけた「23」は、7時23分に出発することを示しています。

このバス停から小学校前のバス停まで、バスAだと15分かかり、バスBだと10分かかります。また、小学校前のバス停から小学校までは歩いて5分かかります。
7時57分発のバスAに乗ったとき、小学校には何時何分に着きますか。

【考え方】
バスAの乗車時間15分と歩く時間5分を足して、移動時間は20分とわかります。ですので、7時57分の20分後の8時17分に小学校に着きます。


それほど難しくないように感じますが、正時をまたぐ計算を苦手とする児童も多く、半分以上が間違えています。

正解の8時17分と答えた児童は47.1%でしたが、ほかの間違いは下記のようなでした。
約25% ⇒ 8時12分
約5% ⇒ 無回答
約4% ⇒ 8時13分
約2% ⇒ 8時2分,7分,15分,22分,27分
その他 ⇒ 7時17分,43分,8時0分,4分,6分,14分,18分,20分,9時19分

8時12分と答えた児童が25%いるところを見ると、歩く時間の5分を加えていないものと思われます。
文章から情報をしっかりデータや情報を読み取って考える問題なのですが、4分の1の児童はしっかり読まずに、解き方が分かった段階で7時57分にバスAの乗車時間15分を足して8時12分と答えてしまったものと思われます。このような児童は、時計の計算はできているため、とてももったいないミスだと言えます。

しかし、正答者の47%と合わせても72%であり、残りの28%は計算ミスなのか、それとも時計の計算が苦手なのか微妙な回答が散見しています。

なお時計の問題は、「データと不確実性」だけでなく「変化と関係」などでもよく出題しますが、常に正答率が低いので、やはり苦手とする児童が多いものと思われます。

苦手意識が芽生える前に丁寧に復習し、見通しを持って予定が立てられるよう、時計の読み取りをしっかりと身につけて欲しいところです。

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