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思考力検定

2023年07月11日

正答率の低かった問題の紹介(2022年度 第3回 6級)

今回は、2022年度 第3回 6級 で、正答率の低かった問題の紹介です。

次の図で、③の容器に6L(リットル)の水が入ったとき、㋐から何L(リットル)の水を入れたかを考える問題です。

なお、問題設定(条件)として、「枝分かれでは、水が半分ずつに分かれる」ことは提示しています。

そのうえで、まず㋐に水を32Lを入れたときに、④の容器と②の容器には、それぞれ水が何Lずつが入るかも考えさせています。

そして、④の正答率は83.9%、②の正答率は59.5%でした。
②は7割程度の正答率を想定していましたが、想定よりもやや低く出ました。
しかし④と②の正答率より、6割程度はルールを理解できているので、③に6L入ったことから逆算する問題ではもう少し高い正答率になってもよいものですが、13.5%とかなり低い正答率を示しました。

実はこの問題は、算数ラボ6級に出ている問題をアレンジしたものです。
算数ラボの問題よりもやや難度は上がっていますが、基本的な考え方は同じです。
算数ラボ6級に掲載されている問題を出題した当時の正答率は、58.0%でした。
そのため、作問時は50%弱の正答率を想定していましたが、かなり低く出ました。

では、考え方を見てみましょう。

【考え方】
まず、㋐に32Lを入れたときのようすを見てみます。

上の図より、㋐から32Lの水を入れたとき、
 ①:②:③:④=6(L):12(L):10(L):4(L)
という比で水が分かれます。

ですので、③に6Lの水が入ったということは、
 6(L)÷10(L)=0.6倍
より、32Lのときの0.6倍になっています。

つまり、㋐から入れた水も0.6倍になっていると考え、
 32(L)×0.6=19.2(L)
となります。


ちなみに、最も多い解答が24Lで、27.9%です。

この問題は考え方も記述させていたので、24Lと答えた児童の考え方を見てみると、
 6(L)×4=24(L)
と考えている子や、次の図のように考えている子が何人もいました。

割合の考え方や "部分から全体を考える" ことが苦手な子は多くいます。
この考え方は、算数や数学に限らず、社会に出てからもとても大事です。
苦手意識を残さず、しっかりとできるようになっておきたいですね。

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