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思考力検定

2023年06月09日

正答率の低かった問題の紹介(2022年度 第3回 8級)

思考力検定では、過去の検定結果(正答率など)と比較するために、算数ラボに出ていない過去問を出題することがあります。

その際、そのまま出題することもあれば、数値を変更することもあります。
また、前回出題した際の正答率が低すぎた場合は、伝わりやすいように問題文の表現を変更したり、小問に分けてステップを踏ませて考えやすくしたりすることもあります。

今回とり上げる問題は、そんな過去問からの問題です。

5✕5マスの方眼に1✕3のタイルをできるだけ多く並べるとき、どうしてもタイルを置くことができないマスを考える問題です。

【考え方】
まず、1✕3マスのタイルが何枚置けそうかを考えます。
方眼のマス目は5✕5=25マスあるので、25÷3=8あまり1 より、最大でタイルが8枚置けて、1マスあまるのではないかと考えます。

そして、実際に8枚置けるか試行錯誤すると、次の図のように真ん中だけはどうしても置くことができません。つまり、真ん中のマスが答えとなります。

この問題の正答率ですが、前回出題したときは51.9%でしたが、今回は33.3%と大きく下がりました。

いつものように、ほかにどんな間違いがあったかを見てみます。

最も多かったのが、次の図のように角の4つに○がついている解答です。
この解答をした児童は、正解の児童より多い43.9%でした。

正解者と合わせると、この2つの解答だけで77%以上を占めます。

この解答ですが、「4マスあまっているから、並べ方を変えたらタイルがもう1つ入るかもしれない」と思考を巡らせることができる(直観が働くようになる)と、より思考力が育っているのだと思います。

この問題は、ほかに目立った解答は少なかったのですが、2つの並んだ○を2箇所に配置した解答(次の図)が1.6%でした。
この解答は、上記43.9%の解答とほとんど同じ考え方だと思います。

ほかには、答えとは違うマスに1つだけ解答したものが1.3%ありましたが、目立った解答は以上です。

思考力の問題としてそれほど難しい問題ではないと思うのですが、43.9%+1.6%=45.5% の解答をした児童は、どのように試行錯誤したのか気になります。

答案用紙からは思考の形跡を見て取れないのが残念ですが、タイルを敷き詰める問題は各級、いろいろな形で出題していますので、また違う問題で出題して傾向を見てみたいと思います。

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