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思考力検定
2026年09月27日
正答率の低かった問題の紹介(2026年度 第1回 8級)
2026年度 第1回で正答率が低かった問題のふり返り、8級です。
【問題】
ゆみさんの家の近くのピザ店では、メニューから、サイズ、ソース、トッピングA、トッピングBをそれぞれ1つずつ選んで、組み合わせたピザを注文することができます。
ゆみさんは2000円でおつりがもらえるピザのメニューの組み合わせを次のように考えました。
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<ゆみさんの考え>
2000円でおつりがもらえるピザのメニューの組み合わせのうち、いちばん高いものは、「Mサイズ・トマトソース・チキン・バジル」の組み合わせになります。
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この考えが正しいか、正しくないかを答えなさい。正しくない場合は、正しい組み合わせを答えなさい。
【考え方】
Mサイズ・トマトソース・チキン・バジルの組み合わせのピザの値段は、650+420+530+370=1970(円) です。
1970円より高くて、2000円でおつりがもらえる1990円や1980円のピザが作れるかどうかを調べます。
まず、値段がいちばん安くなるピザのメニューの組み合わせを考えます。
いちばん安い組み合わせは、Sサイズ・トマトソース・チキン・バジルです。
その値段は、500+420+530+370=1820(円) です。
1990円にするには、1990-1820=170(円) より、あと170円高くすればよいです。
次に、それぞれを高いほうに変えるといくら上がるか調べます。
サイズ:650-500=150(円)
ソース:480-420=60(円)
トッピングA:630-530=100(円)
トッピングB:400-370=30(円)
150円・60円・100円・30円を組み合わせても、170円になる組み合わせはありません。
1980円にするには、1980-1820=160(円) より、あと160円高くすればよいです。160円になる組み合わせをさがすと、60円(ソース)+100円(トッピングA)=160円 となります。
よって、Sサイズ・ホワイトソース・シーフード・バジルにすると、値段は1980円になります。
つまり、2000円でおつりがもらえるピザのメニューの組み合わせのうち、いちばん高いものは1980円なので、ゆみさんの考えは正しくありません。
では、正答率、および解答類型とその反応率を見てみましょう。
正答の「Sサイズ・ホワイトソース・シーフード・バジル」と答えた人は18.0%しかいませんでした。
一方で、「Mサイズ・トマトソース・チキン・バジル」が正しいと答えた人は43.3%もいました。
その他、反応率の高かったものは、以下の通りです。
・Mサイズ・ホワイトソース・シーフード・チーズ → 2160円:13.8%
・Sサイズ・トマトソース・チキン・バジル → 1820円:7.5%
・Mサイズ・トマトソース・チキン・チーズ → 2000円:3.5%
・Mサイズ・ホワイトソース・チキン・チーズ → 2060円:1.8%
・Sサイズ・トマトソース・チキン・チーズ → 1850円:1.5%
・Sサイズ・トマトソース・シーフード・チーズ → 1950円:1.3%
・Mサイズ・ホワイトソース・チキン・バジル → 2030円:1.3%
その他:7.0% 無回答:1.0%
まず注目したいのは、「Mサイズ・トマトソース・チキン・バジル」が正しいと答えた人が43.3%いたことです。
この組み合わせは1970円なので、「2000円でおつりがもらえる」という条件は満たしています。しかし、問題では、それだけでなく、2000円未満の組み合わせの中で「いちばん高い」かどうかを確かめる必要があります。
1970円が条件を満たしていることを確認したところで、「ゆみさんの考えは正しい」と判断してしまった人が多かったのかもしれません。
この問題で難しいのは、1970円より高い組み合わせをただ1つ探せばよいのではなく、2000円未満という条件を満たす中で、これ以上高いものがないところまで調べる必要があることです。
ほかの誤答にも、その難しさが表れています。
「Mサイズ・ホワイトソース・シーフード・チーズ」と答えた人は13.8%いました。この組み合わせは2160円で、すべてのメニューについて値段が高いほうを選んだ組み合わせです。サイズ、ソース、トッピングA、トッピングBをそれぞれ1つずつ選ぶという問題の仕組みは捉えていても、「2000円でおつりがもらえる」という条件を考えず、最も高くなる組み合わせを選んだ可能性があります。問題では4つの項目からそれぞれ1つずつ選ぶことが示されています。
また、「Mサイズ・トマトソース・チキン・チーズ」の2000円を選んだ人が3.5%いました。この組み合わせは2000円ちょうどです。「2000円以下」と「2000円未満」の違いを十分に捉えず、「2000円でおつりがもらえる」という条件に2000円ちょうども含めて考えた可能性があります。実際に問題文では、「2000円でおつりがもらえる」組み合わせが求められています。
さらに、2030円、2060円、2160円といった2000円を超える組み合わせを選んだ人を合わせると16.9%になります。2000円ちょうどの3.5%も含めると、少なくとも20.4%が「2000円でおつりがもらえる」という条件を満たさない組み合わせを答えています。
一方で、「Sサイズ・トマトソース・チキン・バジル」の1820円を選んだ人も7.5%いました。これは、4つの項目についてすべて値段が安いほうを選んだ組み合わせです。13.8%がすべて高いほうを選び、7.5%がすべて安いほうを選んでいることから、一つ一つの組み合わせを比較するのではなく、「全部高いほう」「全部安いほう」といった選び方をした人も一定数いたことがうかがえます。
正答するためには、「2000円でおつりがもらえる」という条件と、「その中でいちばん高い」という2つの条件を同時に満たさなければなりません。
さらに、ゆみさんが示した1970円が本当にいちばん高いのかを確かめるためには、ほかの組み合わせについても検討する必要があります。単に4つの値段をたす計算だけではなく、複数の条件を整理し、条件を満たす組み合わせを比較しながら、より適切なものを探していくことが、この問題の難しさだったと考えられます。
●まとめ●
この問題では、ピザの値段を正しく計算するだけでなく、「2000円でおつりがもらえる」という条件を守りながら、その中で「いちばん高い」組み合わせを見つける必要があります。
解答類型を見ると、1970円が条件を満たすことを確認したところで考えるのを止めてしまったり、2000円以上の組み合わせを選んだりするなど、さまざまな段階でのつまずきが見られました。
複数の条件がある問題では、まず「どのような条件をすべて満たす必要があるのか」を整理することが大切です。そして、見つけた答えですぐに決めるのではなく、「ほかに条件を満たすものはないか」「本当にこれがいちばん高いのか」と確かめることも、問題を解決するための大切な考え方です。
