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思考力検定
2026年09月20日
正答率の低かった問題の紹介(2026年度 第1回 9級)
2026年度 第1回で正答率が低かった問題のふり返り、9級です。
【問題】
次の絵で,「ライオン」と「めがね」を矢印のように見ていくと、「めがねをかけたライオン」になります。(1)、(2)、(3)にあてはまるものを(あ)から(け)の中からそれぞれ選びなさい。
【考え方】
(1) 「めがねをかけたライオン」を横に見ていくと、動物は「ライオン」です。また、縦に見ていくと、身につけるものは「めがね」です。
同じようにして、「マスクをしたコアラ」を横に見ていくと、動物は「コアラ」です。また、縦に見ていくと、身につけるものは「マスク」です。
(2) 「ぼうしをかぶったパンダ」を横に見ていくと、動物は「パンダ」です。また、縦に見ていくと、身につけるものは「ぼうし」です。
(3) 横に見ていくと、動物は「パンダ」で、縦に見ていくと、身につけるものは「マスク」ですから、「マスクをしたパンダ」になります。
では、正答率を見てみましょう。
(1):68.9% (2):81.3% (3):41.7%
(1)と(2)が同じ程度の正答率になってもおかしくないと思うのですが、動物を求める(1)のほうが、81.3−68.9=12.4ポイントも低い結果となりました。
その原因を、解答類型とその反応率から見てみましょう。
まずは(1)と(2)からです。
(1) (あ):14.4% (い):5.8% (か):5.5% (く):2.2% (え):1.2%
無回答:0.7% その他:1.3%
(2) (い):7.4% (お):4.1% (あ):3.1%
無回答:1.2% その他:2.9%
(1)で最も多かった誤答は(あ)の「マスク」で14.4%でした。「マスクをしたコアラ」から、動物の「コアラ」ではなく、身につけるものの「マスク」を選んでいます。
一方、(2)で最も多かった誤答は(い)の「パンダ」で7.4%でした。こちらは「ぼうしをかぶったパンダ」から、身につけるものの「ぼうし」ではなく、動物の「パンダ」を選んでいます。
どちらも、「動物」と「身につけるもの」のどちらを答えるのかを取り違えたと考えられる誤答ですが、その割合は(1)のほうが高くなりました。
(1)では、横に見て「動物」を考える必要があります。一方、(2)では、縦に見て「身につけるもの」を考えます。今回の結果からは、表をどちらの方向に見て、何を答えるのかを捉えるところで、(1)のほうが難しかったことがうかがえます。
続いて、(3)の解答類型とその反応率を見てみましょう。
(3) (い):20.6% (あ):15.3% (う):8.6% (く):5.5%
(お):2.4% (か):1.4% (き):1.0% (え):0.7%
無回答:0.7% その他:2.1%
(3)で最も多かった誤答は(い)の「パンダ」で20.6%、次いで(あ)の「マスク」で15.3%でした。
正答の「マスクをしたパンダ」を導くためには、横に見て「パンダ」、縦に見て「マスク」という2つの情報を読み取り、それらを組み合わせる必要があります。「パンダ」と「マスク」は、どちらも正答を構成する要素の1つです。
この2つの誤答を合わせると35.9%になります。必要な情報の一方は捉えられていても、もう一方の情報と組み合わせるところまで至らなかった子どもが多かったことがうかがえます。
(1)(2)では、完成した「変身した動物」から必要な情報を読み取ります。一方、(3)では、横と縦からそれぞれ必要な情報を読み取り、さらにその2つを組み合わせなければなりません。情報を1つ読み取るだけでなく、異なる方向から得た2つの情報を関連づけることが、(3)の難しさにつながったと考えられます。
●まとめ●
今回の結果から、表の中にある情報を1つ読み取るだけでなく、どの方向に見ればよいのかを捉え、必要な情報を選んだり、複数の情報を組み合わせたりすることに難しさがあることがわかりました。
特に(3)では、「パンダ」や「マスク」という、正答につながる情報の一方を選んだ子どもが多くいました。これは、問題の仕組みがまったくわからなかったというよりも、1つの情報は捉えられていても、もう一つの情報と関連づけるところでつまずいた可能性を示しています。
正答できたかどうかだけでなく、どのような誤答をしたのかを見ることで、子どもがどこまで考え、どこでつまずいたのかが見えてきます。こうした分析を、子どもたちの「考える力」を伸ばすための指導に生かしていきたいですね。
