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スポーツが上手になるためには、毎日のトレーニングが欠かせません。
算数の計算だって、毎日少しずつでもやっている子のほうが、やらない子よりも速く正確に計算できるはずです。
このように、ものごとが上手になるためにはトレーニングが必要だとわかっているのに、なぜこれまで「考えること」のトレーニングはなされてこなかったのでしょうか。

近年、私たちの暮らしは大きく変わってきています。かつては、よい学校に進学できたらそこから先の人生はある程度保証されていました。そのため、社会では「自由にいろいろと考えられる能力」よりも「一つのことがきちんとできる能力」のほうが重視されていました。「考えること」のトレーニングは軽視されていたのです。
しかし、問題に対して答えが一つではないのが現代であり、個々の状況に応じていろいろな解決方法が求められています。そんな「状況に応じて最適な解決方法を見つけ出す能力」こそが思考力です。
思考力はスポーツのトレーニングと同じで、日々考えることからしか身につきません。短期間で集中して身につけられるものではありません。